アノン

エレファントのアノンのレビュー・感想・評価

エレファント(2003年製作の映画)
3.3
最後がどうなるか分かってるタイプの映画は、誰を軸に物語を進めてどう描いて観客にどう見せるのかが肝心であると思うけど、そういった面でこの映画はとても斬新な作りであったと思う。

登場人物は被害者や加害者以前に高校生。主人公やヒーローなんて居なくて、ただ毎日のように普通に過ごす高校生たち何人かの視点で映画が構成されている。そして突如訪れる惨劇。

キャッチコピーは「キスも知らない17歳が銃の撃ち方は知っている」。

サスペンスやスリラーでもドキュメンタリー映画でも無い独特な作品だったなぁ。時間軸もカメラワークもガス・ヴァン・サント節が炸裂って感じ。「エリーゼのために」が絶妙な雰囲気を醸し出してた。大クセ作品だけど引き付けられる。

あとアメリカの高校のリアル感を出すために、生徒は全員実際の高校生の中からオーディションで選ばれていてセリフはほぼアドリブらしい。
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