松長もんど

死刑台のメロディの松長もんどのレビュー・感想・評価

死刑台のメロディ(1971年製作の映画)
4.2
1920年、マサチューセッツ州で実際に起こった「サッコ・ヴァンゼッティ事件」を元にした作品。

アメリカ史において汚点的冤罪事件として語られる事件。
まず、この事件が実際に起こったものである事に驚愕。背筋も凍るとはこのこと。

謂れのない罪を着せられたバンゼッティとサッコ。免罪事件なんて軽いものではない、社会情勢が複雑に絡み合い、立場の弱いもの達が弾かれ消されてゆく、まさに地獄のような時代での出来事。
誰もが観て考えるべき作品。

獄中でサッコが問い掛ける。それを耳をさらさずに受けとめなければいけない。

そして終盤での会話シーン、ここに全てが詰まっていると考える。
なんともやるせなく、深く、重い会話。