プロレスの映画。
男×筋肉×汗×血…のイメージはその通りっちゃその通りなんだけど、それだけじゃなくて栄光と衰退の描写はまるで「人生楽ありゃ苦もあるさ」と教えてくれるかのよう。
主人公のランディがとにかくダメなやつなんだけど憎めない。20年以上も第一線で活躍する伝説のレスラーなのに仕事もないし、金も家族の愛もない。ただまっすぐにプロレスラーとして生きた。まっすぐ過ぎて周りが見えず「おいランディそっちじゃねぇ!」って教えてあげたいくらい。
一人娘との関係回復にも猪突猛進。父の日にお父さんと娘さんで観る映画としてもオススメです。(性的描写R指定注意。笑)
全編を通して独特なカメラワークが印象的だった。人物の背中からの画が制作サイドの意図を感じさせる。
DVD特典のインタビューも全部観て、監督も脚本家も誰もそんなこと言ってなかったけど、人間の背後は時間軸でいうところの過去で、反対に前方は未来なんだと解釈。リングに上がる時も下りる時も全盛期を引きずり、将来を疎む様子が痛いほど伝わって来た。(あくまでも個人感想です)