のんchan

レスラーののんchanのレビュー・感想・評価

レスラー(2008年製作の映画)
4.5
一世風靡したミッキー・ローク💫
1980年代が青春だった私にとって『ナイン・ハーフ』は衝撃作で記憶に深いです。
好みではないけど、超セクスィーな俳優と思ったものね。
偏りはありつつも優れた作品だったから、他を観ても"ナインハーフの俳優"の印象が強過ぎて残念な感じでした。

今作はヴェネチア国際映画祭で金獅子賞に輝いた感動もの。
ミッキー・ロークが中年の悲哀漂うプロレスラーの光と影を見事に演じ、オスカーにノミネートされた話題作。
スポ根もの?のようだけど、いや実にヒューマンです。これぞハマり役で見応えありました!!

あ、実際に本人は若い時からボクシングジムに通っていて、売れない時代にはボクサーでリングに立っていたそうな。でも"猫パンチ"と揶揄されてイマイチ続かなかったとか?
また、ボクサー時代の後遺症により整形手術をするほどだったそうで、俳優として致命傷を負っていた事実も調べて知りました。

血も見るし、薬は打つし、ストリップやポールダンス(コレは個人的に面白い)などの決して美しい絵が続かない映画なんだけど、夢中でスクリーンに入り込み、観終わってジーンと余韻を残す久々に感動の作品だった!!!

年を重ねて家族もなく、孤独を背負って淋しい男で、生き方が不器用なんだけど、自分の信じた道を貫いて生きている。
そんな男のロマンを感じてジーンと来た。


主役にはニコラス・ケイジも候補に挙がっていたそうなんだけど、
今作は監督がミッキー・ロークを起用することにこだわったそう。
それを察したニコラス・ケイジが友人ミッキー・ロークを想い、自ら辞退したとか?
また、ショーン・ペンが落ちぶれていたミッキーを励まし支えたそうで、共にノミネートされたアカデミー賞主演男優賞のショーンの受賞を心から祝福したそう。

そんな熱い友情に支えられた裏話も、それぞれに人生の深みを知っているイイ男達だからこそとも思えた。
3人とも魅力ある凄い俳優たち🌟
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