オーウェン

花のあとのオーウェンのレビュー・感想・評価

花のあと(2009年製作の映画)
2.7
藤沢周平の時代劇は人気がありよく映画化されているが、これは短編の映画化。
だからなのか物語は一本調子でひねりなどもなく、成敗の要素を多分に持っている。

それとこれは恋愛ものとしての時代劇ではある。
婚約者がいる身ではあるが剣の道に励む以登。その名声がとどろいたのは道場破りを行った際。
しかしその道場の師範である孫四郎とは剣を交えていない。
後にそれが実現したとき、剣の腕以上に惹かれるものを猪四郎に感じる。

この部分が後を引きずり、決闘まで一直線。

でも肝心の殺陣の見せ方が下手くそだ。引きの画で見せることはなく、常に誰かが被ってくるようにしており、太刀先を見せないからかなりの不満だ。
最後もありえない決着の仕方を取る。これはいくらなんでもまずい。

この時代の女性ならではの北川景子の凛とした美しさや桜並木の風景。
宮尾俊太郎の佇まいの良さ。
殺陣の締まらなさが、それらを相殺してしまった。
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