クリーム

インテリアのクリームのレビュー・感想・評価

インテリア(1978年製作の映画)
3.6
完璧主義なイヴによる窮屈なルールに縛られた3人の娘と父が、彼女の呪縛から解き放たれる話だと思うのだけど、精神に異常を来したイヴを演じた、ジェラルディン·ペイジの静かに壊れて行く演技が怖くて、良かったです。内容は、夫アーサーが好きになれずイライラしたけど、三姉妹間の嫉妬等も丁寧に描かれ面白かったです。

企業弁護士のアーサーは、インテリア·デザイナーで、高慢で自分勝手な妻イヴに何十年も耐えて来た。ある日、アーサーは妻に対し、別居を宣言します。もうずっと前から、精神的に不安定なイヴは、別居で症状が悪化。娘達は振り回されますが、一人暮らしを始めた母親には同情し、気遣いますが…。



ネタバレ↓



イヴは、とうとうガズ自殺を図ります。未遂に終わりましたが、娘達は各々の夫やパートナーとの悩みも抱えつつ事態を見守る中、ギリシャ旅行に出かけていた父が、そこで知り合った中年女性パールを連れて戻ってきます。
イヴが自殺未遂した事を知っても心配などせず、アーサーはパールと再婚すると言います。彼は書式での申請を行い、イヴと正式に離婚。パールと結婚します。
娘達は結婚には反対でしたが、父の願いで夫達と共に海辺の別荘での結婚式に出席。
その夜、別荘の居間にいた次女は、忍び込んで来たイヴと鉢合わせに。イヴは、明るくなり始めた別荘の目の前の海へ入って行き、そのまま溺れてしまいます。次女がイヴを救出しようとしますがイヴは死亡。葬式が行われます。娘たちの胸には色々な気持ちが渦巻いていました。

夫アーサーは、弁護士で口が立つだろうに何故もっと早くイヴと話合ったり、離婚しなかったのかが解らない。ズルく逃げて、ちゃっかり品のないおばさんと一緒になるなんて、どうなのか?嫌いだ。
常に貧乏くじを引く次女が、最後まで辛い役回りになってしまったのは、気の毒だったが、母の呪縛から解き放たれ、生まれて来る子供と幸せになったら良いと思った。仕事も大事だけど子育ても人として、素晴らしい経験なのだから…。
長女の夫が、いくら欲求不満とは言え、三女にレイプまがいの事をするのは、気持ち悪かった。長女一家のその先も気になる。あんな旦那要らなくない?って、思うが…。

※こたつムービーさん、ジェラルディン·ペイジの演技素晴らしかったです。楽しめました♪
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