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抵抗(レジスタンス)-死刑囚の手記より-のefnのレビュー・感想・評価

3.3
無駄な描写がないのではなく必要な情報が欠けている。監獄生活にあるべき巡回や点検、排泄さえも描写せず、ただ構図と照明によって不安を煽るショットが続く。映画の作法としては正しいのだろうが、レジスタンスを描写するには偏りすぎている。行列をなして歩く囚人と共に流れるミサ曲のケバケバしい。というかフランス人がよくやる道徳語りと自己弁護が多い。何も言わず少年兵を撮ったタルコを見習って欲しい。
 ロッセリーニもそうだが、戦後すぐの作家は正義や聖なるものを盾にしてグロテスクから目を背けすぎる。メルヴィルが影の軍隊を撮りたくなった気持ちがよくわかった。
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