結末よりも、死刑囚の独白、逡巡、過程に、
焦点をあてた、ロベール・ブレッソン監督の脱獄劇。
抑制の利いたドキュメンタリー・タッチの演出は、
同じテーマのジャック・ベッケル「穴」と対照的。
ベッケル…
ある人の実際の経験を元に書いたナラティブに基づく話で、それに誠実に作った映画ということで、確かにカメラには、彼を追っていながら殆ど彼が見たものは映されない。話の都合上観客に見せなければいけないもの(…
>>続きを読む手の美学と音のもたらす想像力で構成された映画。少しずつ脱獄に必要な道具を揃え独房の扉を壊していく脱獄DIYパートと、張り詰めた緊迫感の漂う決行パートに別れる。響き渡る銃声の音と消えていく隣人たちが、…
>>続きを読むこのレビューは真実だ
私は飾らずそれ自体を提示する
TATSUYAの記録
「TATSUYAは観た」あるいはー 「レビューは己の望む所に書く」
TATSUYA・記録の実話より
福岡 2025年 …
すべて過去形のモノローグで語られる構造は前作から変わらず。覗き窓の円形が物理的なアイリスショットになる場面や、外と内を媒介する垂直に垂れた紐が脱走時の綱へ変奏される視覚演出も抜かりない。
壁越しの…