このレビューはネタバレを含みます
こんな中身のない映画にしびるうぉーと名前をつけて市場に出す無神経さと演者に合わせてフォーカスをコロコロ変える軽薄さと擬似的親子関係と少女の成長物語が主題なあたりがいかにもA24。身内にカメラを向ける>>続きを読む
とにかく銃撃戦はすごい。撃たれる側の視点、逆POVとも言える構図で射手の表情に焦点を合わせ人殺しに慣れていく様を的確に捉えている。普通は殺意の鈍化というと不気味な笑み(FMJ)だったり、怒り顔(ワイ>>続きを読む
プロメテウス=ラインの黄金の結末が観れたのは嬉しかったが映画として得るものはなかった。
ハガーフェイスとの追いかけっこも人を天井に引き上げるゼノモースも昨今のホラー映画風に過度なカット割とインパク>>続きを読む
SF的舞台装置を用いながら恐怖の核心は自然現象という相反するモチーフの運用が素敵。エイリアンは雨と共にやってきて涎を垂らしながら人を切り刻み、天井や闇(ダクト)へと引き込む。そも宇宙船はあくまで貨物>>続きを読む
陽キャオーラを放射しながらカメラ目線で語るベルモントにうるせー余計なお世話だと思うと同時に自分の老いを感じた。ゴダールは理解すればするほど遠ざけたくなる。
ムルソー気取りの男をジャンプカットでスタ>>続きを読む
金が有り余って無気力で死にたい、からの怒涛の機械仕掛けが最高。ブレーキを外した車(再演)→制御不能の船→燃料ポンプの外れた飛行機ときて最後に気球に着地するのが如何にもフランス。バスケットから垂れたロ>>続きを読む
ジンネマンがサスペンスを撮る、というところからちょっと不穏ではあるけど、中身も文化祭前夜みたいな内容で異様だった。
調書を取れば車で官邸まで二輪(仏だけどBMWなんだね)で運ぶし、ライフルの試射に>>続きを読む
目撃証言を偽造する殺し屋と侵入者を目撃し警告する証言能力のないカナリヤの対偶的共犯関係、自己規範を表す帽子のツバを撫ぜる動作と鍵の回転運動の反復それらが結びつき醸成される反社的態度(同様の手段をとる>>続きを読む
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1→象徴だらけの首吊体育館と人形鏡人形水面(反射→逆光)
2→パン+トラッキングのプールの大立ち周り、あとボール回収
3→金網なでなで(妹と娘)と縄跳び
4→パンで隠蔽された障子の先にいる姉と無人の交>>続きを読む
語り口がうますぎて逆に微妙だった。受話器が垂れたままの電話とか会話を引き継ぐ電話番号とか看板も洒落てはいるけど何だかなぁ...プレザンスとガラガラヘビが死ぬときの並行、あと空注射は好き。冷徹すぎる。>>続きを読む
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レオーネがフォードをどう考えていたかがわかる映画。
冒頭のモニュメントバレーのロングショット...かと思ったらそこでは鉄道敷設の工事が行われている。かつてヘンリーフォンダが生業としていた牛を追い立>>続きを読む
老いたヘンリーフォンダがワイルドバンチ化するのかと身構えてたら、ヨーロッパに逃げたがっている彼を死神と化したテレンスヒルが追いかけ回すメタフィクションで笑った。
見せ場はなんといっても時間操作術。>>続きを読む
密度の高い脚本なのに詩情がある。ジョンフォードの作品はいつもそう。
弟の十字架は奪われ嘆きの雨を降らせることでワイアットアープの復讐を呼び寄せ、ドクホリデイの免許証は叩き割られることで彼の尊厳と男>>続きを読む
ジョンウェインを早く死ねだの銃撃戦のあとでお前が生きているだけで死体を増えるだのと罵る保安官とか馬車に対する自動車とか墓石とか反西部劇なところがよかった。これに比べたらペキンパーなんてまだまだやる気>>続きを読む
冒頭でアル中がShall We Gather at the Riverに合わせて練り歩く場面からフォード。賛美歌の引用もそうだけど、彼が引き連れる/それを観る住民の複数の視線が画面に彩りを与えている>>続きを読む
リリアンギッシュがストーカーに追い詰められて崖から飛び降りる映画。笑顔で飛び跳ねたり怯える姿がこれほど絵になる女優は他にいない。(ちょっと田中絹代に似ている)
それにしても昨今の映画よりもクローズ>>続きを読む
よくできたマカロニであるのは確かだとして、そこから一歩進んで人種問題に踏み込んだのは失敗では。
デカプリオはともかく、サミュエルジャクソンは制度の犠牲者なのであって、殺せばいいというものではないだ>>続きを読む
解放奴隷の物語に見せかけて男権と父権に着地する脚本からいろいろとねじ曲がっていてすごかった。公民権を先取りするような倫理観を持っていても白人として、男としての自尊心がある限り、理性を人種的優越感を上>>続きを読む
コラージュを使いまわした雑なオープニングなのに画面がかなり真面目でびっくりした。
冒頭の下肥回収と看板磨きの対比なんてジュリアーノジェンマの立場が一目でわかるし、そのあとの看板を試し打ちは立場の逆>>続きを読む
終盤の米兵のご機嫌な笑顔とラマルセイエーズを歌いながら米軍を迎えるフランス人のクロスカットが幻想譚のそれ。
兵士たちは悲劇を背負いながらも笑い、楽観的であろうとする。誤爆で乗り物を失い地雷で仲間を>>続きを読む
70年代のアメリカで夕陽のガンマンを可能にするため刑事(スター、ガンマン)をやめて犯人に半殺しの目に合うクリント・イーストウッドのしたたかさよ。グラン・トリノや運び屋でも馬超を斬るような脚本をとって>>続きを読む
構想は荒野の用心棒あるいはレオーネ&モリコーネのパリディなんだけど、演出が怪奇映画に振り切れてる。因習村はともかく、何でガンマンが幽霊(冒頭と最後の陽炎)なんだと笑いたくなった。
イーストウッドも>>続きを読む
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これだけ顔で語る映画をスクリーンで見る必要はあるのか、というのはやっぱり考えてしまうよな。構図で魅せるショットが皆無。
手錠を列車の車輪で切って、そのまま看守の死体が車体に巻き込まれる場面は好き。>>続きを読む
ウンデッドニーやユニオンオイルのことを考えるとこういうことあってもおかしくないし、それを西部劇の応用であるマカロニを更に歪にした作品に組み込んでしまう、というのは中々スリルがあるが、それをイタリア人>>続きを読む
棺桶の中身があれだからストレートなマカロニかと思いきや復讐劇を捻った寓話だった。
棺桶はパンドラの箱。自由をもたらすために赤い覆面集団を虐殺したかと思えば、対抗勢力にいる旧友のありがた迷惑な友情の>>続きを読む
何でこんな革命をなめた男の暑苦しい映画にこんな美しい一瞬があるんだ、とか思わせる画面がちらほら。
砂漠の稜線からうねってカメラに向かう隊列に拳銃で桶に穴を開けて浴びるシャワー、それになにより胸のリ>>続きを読む
ミラー&シクセルの編集が際立っている。単に切るのではなく車の加速に合わせて早く回し、人が振り落とされる時は遅延させる。中割に人の視線を挿入はするが着地の瞬間はきっちりワンフレーム。決定的瞬間を逃さな>>続きを読む
次作を説明する作品でありながら、これだけ画だけで説明できているのがまずすごい。イモータンジョーも乳首男爵も立っているだけですごいし、ウォーボーイズなんて飛び降りるだけで砦の方針や交渉方法が見えてくる>>続きを読む
ジョージミラーのエクソダス好きに呆れると共にサンダードームよりもうまく機能しているコロシアムを祝いたくなった。サクラメントとかパウロとかあからさますぎてびっくりしたけど、向こうからするとこれくらい当>>続きを読む
ラモリスの白い馬、あるいはGオーウェルの動物農場の変化球。
豚が向き直る動作がかなり良い。誘導した羊が円や柵にはいったあと前部と後部を確認する様は遠景で一画面。こういう誤魔化しのない画作りはすごく>>続きを読む
言葉にすれば陳腐に聞こえるようなものが面白おかしく仕立て上げられてた。暴走族がヒエラルキーの頂点にいる終末世界、敵はバイクのプロテクトスーツに改造ホッケーマスクマスクを被る。味方は味方でホッケー用の>>続きを読む
2以降ほど浮ついてないからキャラクターチックな面白さはないけど、その分ジョージミラーのすごさがわかる映画だった。
特に乗り物への執着。最初のカップルは暴走族に追いかけられて事故&強姦、同僚はフロン>>続きを読む
やっぱりデニスホッパーは悩んでるよな。自由を謳歌しているというよりは都会から逃げて自由はあるのかどうか確認しようとしてる。少なくとも積極的自由というより消極寄り。
だから因習的なカトリックだろうが>>続きを読む
護送任務そっちのけで囚人に酒を飲ませたり女を与えるジャックニコルソンの映画。もうあらすじからカッコーの巣の上でとほとんど同じ内容だけど、最後の最後の逃亡劇で権力に忠実なのが生々しい。アメリカンニュー>>続きを読む
ナチ、マッカーシーVSマラソンマン、アベベ。かなり殺意高めのつくりで面白かった。斜めに歪んだ噴水のポジション争いからの刺殺、暗闇に消えた女の死を暗示してポンポンと転がってくるボールの不気味さよ。ロン>>続きを読む
アナログガジェット、すなわちタイプライターと電話の映画。通話中に向こうの事情で数分前の話がひっくり返ったり問答無用のガチャ切りが如何にもな闇を感じさせる。しかもその間はワンテイクワンフレームで省略や>>続きを読む