Omizu

ローズ・イン・タイドランドのOmizuのレビュー・感想・評価

3.3
テリー・ギリアムが『ブラザーズ・グリム』の製作が滞っているときに低予算で撮った作品で、原作はミッチ・カリンの小説『タイドランド』。原題のTidelandは干潟、低い海岸地帯の意味で、お婆さんの家のある地帯を指す。

狂気を描いた作品は大好物なんだけど、これは気色悪いタイプの狂気だったのでちょっと苦手かも。あそこまで具体的に性愛を求めるのは「好奇心」という言葉では収まらないと思うんだよな。

とはいえ主演の女の子のキュートさやある種の危うさを持った演技は素晴らしいし、美術や衣装デザインなどの世界観構築はすごい。ミイラだとか蟻やバッタなど悪趣味なところと好き。

斜めに構図取りしたりと変わった演出、撮影もよく、取り留めのない話の割に退屈せず楽しめた。ただやっぱり度を超えた性愛描写は気持ち悪かった。
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