真魚八重子

花子の真魚八重子のレビュー・感想・評価

花子(2001年製作の映画)
3.7
大変興味深い映画だった。
花子さんは自閉症。お母さんはその事実を積極的に受け止めていて、次女の花子を「面白い人」と形容する。花子は毎晩、食事を畳の上にじかに並べて、何か気に入る構図にしているらしい。父親は汚いと嫌っている行為だが、母親はオブジェと捉えて写真に収めている。正直、それが芸術かどうかはわからない。ひっくり返したシンクの三角コーナーのように見える。でも母親は写真を大量に保存して満足そうだ。

絵も色をただ塗って、キャンバスを引っ掻く音を面白がっている節も感じた。でも最近はどうしているのだろうと検索してみたら、しばらく前に数人の個展に出品されていて、映画の頃より格段に上手になっていた。やっぱり、親御さんが亡くなったあとはどうなるんだろうと、気にかかってしまう。
真魚八重子

真魚八重子