さすが松竹大船調！！善人ばかり出てくる！！そしてみんな"大人"。
川頭義郎監督の映画はいつもラストシーンが意味深というか考えさせられる。『子供の眼』の時もそうだった。今回も新しいお父さんを迎えるからラストシーンは、幼い息子と娘の笑顔かと思えば違う。息子は少し口をとんがらせ、娘は涙を流している。大好きなお母さんが新しいお父さんにとられてしまったと淋しく思っていることを表現したかったのかしら。

まだ幼い息子が夜中、怖い夢を見たのか「わーんッ！」と泣き、あやす母親の着物に手を入れ胸を触ろうとするが、「そんなことしないの、赤ちゃんみたい」とたしなめられる。まだ甘えたいのだから、いいじゃないかと思った…。

それにしても良かったなぁ。なかなか再婚に踏み切れない子持ちの女性と非常に寛大な年下男性の物語。年下男性の見合い相手として登場する有馬稲子もとっても可愛いらしくて心優しくて、さらに一本筋の通った聡明な娘だった。
素敵な映画を観ることができて良かった。

衛星劇場　幻の蔵出し映画館
2016/03

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