「魂に触れてくるのが親友だ」というショーンの言葉の通りこの映画も自分にとって親友のような映画。
賛否が別れるような作品を積極的に摂取して価値観を揺さぶられたいような時期があり映画好きの人に限らず幅広く愛されている本作のような映画を軽んじてしまっていたかもしれない(恥)
何回か観ていて大好きだけど今観ると綺麗すぎて物足りなく感じたら残念だなと思っていたが結論から言うとそんなことは全くなかった。
若かりし頃のマット・デイモンとベン・アフレックが書いた脚本の輝きは何度観ても驚かされる。
ウィルとショーンが互いに傷つけ合いながらも止まった時を動かそうとするような姿に涙。
ショーンがぶつけてくる言葉に対して今まで動くことがなかった時計の針が動き出したかのような表情をウィルが見せる。
ロビン・ウィリアムスのアドリブにより本当に笑ってしまっているシーン含めてマット・デイモンの顔が最高。
ガス・ヴァン・サントの映画はその人の中の何かが変わろうとする瞬間がいつも印象的で役者を信頼しその人から溢れたものを逃さないといったような凄みを感じる。
本当にこの映画は役者の良い顔が沢山観れる。
いくつかの名台詞をよく紹介される映画だが終盤の「気にするな」という普通の台詞もショーンとウィルだからこんなに響くのだろう。
それまで映画内で丁寧に積み重ねてきた時間があってからこそだ。
自分は元々傷ついた心の持ち主同士のつながりの物語に弱いが本作の生きることを真っ向から肯定しようとする姿勢が大好きだったのかと思い出した。
しかし『E.T.』『ジュラシック・パーク』『セブン』などのIMAX上映に心踊らされ家では『グッド・ウィル・ハンティング』を観直して号泣しレビューを書く。気がついたら量産型懐古厨となっていた。
新作映画多すぎ問題やそもそも週休4日にしろ!というクレームはさておき自分が好きだったものって何が好きだったんだろうと確認する作業はかなり心の浄化になるという気付きを得た。