南森まち

グッド・ウィル・ハンティング/旅立ちの南森まちのレビュー・感想・評価

3.1
学問に関する才能を持つ非行青年の存在に気づいた教授が、友人の心理学者に彼を診せる…というお話。

いうほど名作か?映画の噂を聞いていたため、期待値を上げ過ぎて見てしまったな…という印象。
私にはそれほど驚きや感動的な展開は得られなかった。
当時よりも現在の方が、DVやネグレクトの問題が世間に広まったからかもしれない。
音楽は聞きしに勝るとてもスバらしい映画だった。

また、天才の割に非常に俗っぽい主人公に違和感を感じた。ストーリーで語られているほど情緒不安定なシーンがなかった。
もっと奇矯なふるまいをするシーンを増やすべきだったんじゃないだろうか。
また、彼が情緒不安定なはずなのにたくさん友人がおり、その友人たちが彼を後押しするのも違和感あり。こういう場合、友人が少なかったり、いても嫉妬とかするのが現実的なのではないかなぁ。聖人か何かかな?

あと、こういう「ギフトを持って生まれた人にはチャンスを与えるべき」という内容がとてもアメリカ的だと感じた。
わたしはこの手のテーマは逆に、「才能が与えられていない人はノーチャンスで、追い落とされても仕方ない」と言っているようで、いつも違和感を感じる。

邦画では逆に、「才能がない無名の人びとの努力や真摯な行い」の賛美が描かれることが多い。その辺りの日米の価値観の差を強く感じる内容だったと思う。