似太郎

SUPER 8の似太郎のレビュー・感想・評価

SUPER 8(2001年製作の映画)
4.0
2002年頃、今は無きシブヤ・シネマ・ソサエティで鑑賞した一作。

エミール・クストリッツァ監督はデビュー作(『パパは出張中』)でもロックネタをこっそり挿れていたが、この人はどちらかと言うと岩波ホール的な存在というよりも渋谷系やアップリンク・ファクトリーなんかとウマが合いそうな監督なんである。

彼の在籍するバンド、ノー・スモーキング・オーケストラの演奏&珍道中をざらついたモノクロ映像で綴ったドキュメンタリー映画の佳作。ザ・クラッシュのジョー・ストラマーもほんのちょっとだけ出演している。

ウンザ♪ウンザ♪という妙な歌声にバルカン音楽がごった煮MIXされたこの世のものとは思えない音色を聴かせてくれる。東欧音楽なのに南米のテックスメックスみたいな雰囲気が濃い。サントラ(サブスクで聴けるよ)だけ聴くとラテンmeetsニューオリンズみたいな蠱惑、魅惑的なサウンドに聴こえる。

非常に反骨精神が強く踊れる要素があり、とても楽しい音楽ドキュメンタリー映画に仕上がっている。メンバー全員がクセ強い。モノクロ映像が凝っていて、この監督の些か鬱陶しいどんちゃん騒ぎ的な作風が苦手な私でも楽しめた程。まあ、要するに「PUNK」なんでしょ❓😁
似太郎

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