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ノルウェイの森のかなでのレビュー・感想・評価

ノルウェイの森(2010年製作の映画)
2.1
映画の感想だと、この監督さん凄いと思う。色々気付けたところあったから書き連ねたい。嫌な奴こそ、美しく描かれているところとか。水原希子たまに役者のセリフのレールから外れるところがあってそれは下手とも取れるのかもしれないけど個人的にはとても良いと思った。菊地凛子の髪がちゃんとボサボサなのも凄い良いと思った!あと高良健吾!あの人本当に不健全な役しかならないよね!そしてあの不健全で儚げな所が本当に彼の美貌を神がかったものに仕立てていると思う!この映画で好きなところはそのくらい。それ以外の部分が嫌いなんじゃなくて、私にとって価値判断できるのはそこの部分だけってこと。ノルウェーの森の主人公、メンヘラの止まり木みたいな男いるよね。必要最低限の愛を受け取れなかった人達に愛みたいな優しさを供給する人。荷物押し付けられちゃう、そういう星の下に生まれた人っているよね。
村上春樹の話になると本当に長くなるよね、人生に美学がある人とかは特にそう。
結論は村上春樹は凄いってなるけど、それは善悪好嫌とはまた別の話。
これは前衛芸術なのかな?なんだよね?
確かに既存の概念を壊してると感じられるし、その斬新さに感動もする。だけど、その手段使う?って感じだ。
私が村上春樹に触れて感じるのはいつも卑怯だなっていう感想なんだよね。冒涜というか。村上春樹が作るものは、村上春樹以外の人達は気付かなかったんじゃなくて、あえて触れなかったんじゃないの?って思う時がある。それも含めて村上春樹にしかできないことなんだろうけど。人の感情を冒涜してる感じがする。村上春樹は自分の中にもいる感じするから余計語らずにはいられなくなる。自明の真実をわざわざ指摘されてバカにされた気分。私だってその感受性持ってたのに、なんで村上春樹より早く言葉にしなかったんだろうみたいな。図星のこと指摘されると怒る人いるけど、そういう怒りと似ている。
こうやってみんなが色々語らずにはいられないところが本当に村上春樹凄いと思う。
その使ってるテーマの普遍性ゆえに誰でも語れる、とも言えるんだろうか。
村上春樹、興味を持つといった点ではみんな大好きだよね。
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