れこーど

ノルウェイの森のれこーどのレビュー・感想・評価

ノルウェイの森(2010年製作の映画)
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私は映画に関しては雑食に近く、なんでも挑戦しますが、読書、特に小説に関してはえり好みがとても激しいのです。昔から漱石か春樹しか読みません。(毎年ノーベル賞で話題となっているけど、村上春樹さんはそういうタイプの作家さんではないと思います。)

とはいえ2000年代以降の彼の作品は好きでなく、初期作をベースに何度も読んできました。(他の作家さんも読むには読むのですが、2冊目に手が伸びることはありませんでした。)

特にお気に入りの『1973年のピンボール』は数ページをたまに読んだりしていて、何年にも渡って読んでいました。今思えばそういう読み方こそ私流のハルキスト(彼の作品との付き合い方)でした。

さて、本作についてですが、小説では一度しか読んでないし、おそらく今後も読むことはないでしょう。それだけ私にとって特別な小説であり、私の若かりし頃に抱いた印象を、ほぼ確認として見始めました。やはり自分の『ノルウェイの森』とは違った。何よりキャスティングが一人を除いてイメージと違いすぎました。


あくまでこの監督さんの解釈であり、私の感情を抜きにして没入することはできず、乗れなかった。だから自分の納得のいく評価はできそうになく、評価はなしです。

本とは違い、この作品に思い入れが湧いてきませんでした。

10代の頃に出会ってしまった読書体験が最近まで作用していて、そこからなかなか抜け出せなかった自分を歯がゆくも思います。

なによりこの映画というより、村上春樹氏(の作品)への思いを綴ったレビューとなってしまいました。
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