れこーど

ゼロの未来のれこーどのレビュー・感想・評価

ゼロの未来(2013年製作の映画)
3.0
 ちょうどGWなので以前見て意味不明だった映画を見返すことにしました。第一弾はこれ。
 なんだこれ?ゼロの定理を研究する映画か?以下、長いだけでなくネタバレもありますが影響はないと思います。

 ゼロって1とか2を前提しているから、本当のゼロを説明するなら1とか2を使っちゃいかんよって思う。

 逆に人のゼロってなんなのかを言ってるのかな?生きる喜びのない、何もしない死んだ人生=ゼロとまず思った。コーエンさんは心の奥にブラックホール(ゼロと同意らしい)を抱えている。これにマネージメント(マット デイモン)は目をつけ、彼ならゼロの定理を解明する仕事を与える。

 と、さっきまで考えてた。でも、そうじゃない。死んだような人生ではなく、ゼロとは死そのもの。だから、生きているコーエンにはゼロに限りなく近づくことは出来てもゼロ(=死)の答えは出てこない。

 そうなると次に焦点が当たるのが、人生の意味でしょうね。『(生まれたてであっても)生き物は必ず死に向かっている』ので、死に怯え、死に備えて行動するんです。
 
 ただね、これを素直に言ってないのがこの映画です。結局ラストで彼は社畜となり彼女を失い人生を棒に振って幻想世界に引きこもっちゃうんです。そして未来はそれを可能にする技術があるんだよって言って終わります。

 コロナの影響で引きこもりが増えてこんな仕事が可能になるとこの映画のようになるんでしょうか。高度に進化すると(医学的には)植物人間でも生きられるし、(情報化社会では)バーチャル世界に引きこもれるという皮肉ですね。

 
いくらでもレビュー書けそう。

 例えば純粋培養で生きてきた少年が外に出たから、色んなバイ菌に当たって風邪をひいちゃう、でも、コーエンにとっては新たな地平を拓くきっかけだった、とか。
 あのバーチャルスーツが爆発してコーエン死んだでしょ?だから、メインコンピュータを破壊してるようだけど、出来てないし、最後は空想の楽園に落ち着けるとか。
 彼が我々というのは彼が多重人格者だからで、ただ分裂はしてないからコーエンの名前に固執してる、とか。
 プログラム=情報=思想=思考で、生命の本質は思考なので生きていると言っているのかな。
 教会(自宅)で仕事するようになるのは、テレワークが未来の仕事のあり方と言っているようだし、未来人は修道士のようになるとも言っているよう。
 ただ、ベインズリー(リリー コール)が嘘(=バーチャル)ばかりつくので、最後にホントを出してきてもコーエンと同じく俺も信じられない。笑 

 なんだかんだで誰かと話して理解を深めたい映画ではある。

 ただし、今のところ私は芯を喰ってない、核心がブレてると思うのでこの評価。
 
 私は『12モンキーズ』が好き過ぎてテリーをこれ以上批判出来ない。(笑)
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