浅野公喜

ロンリー・ブラッドの浅野公喜のレビュー・感想・評価

ロンリー・ブラッド(1985年製作の映画)
3.6
ショーン・ペン演じる不良がクリストファー・ウォーケン演じる父に悪の道へ引きずり込まれる実話に基づいた犯罪ドラマ。

ちょっとしたワルがより邪悪な存在と対峙した時どうなるか、というイメージの段階で好奇心を刺激。実際この父親はショーンのガールフレンドを襲い彼の仲間も一人一人抹殺していく極悪非道で、リアリティ重視からか派手な血みどろバイオレンス描写もカタルシスも無いのがちょっと残念ですが終盤の<対決>は緊張感に溢れ、愛情と憎しみを同時に抱えた複雑な感情を露呈させる二人の演技が見所と言えるかもしれません。ショーンと当時結婚していたマドンナの主題歌「Live To Tell」の旋律をベースにしたBGMは叙情的でもあり、綺麗に人物を映すライティングも印象的。

脇を固めるキャストも豪華で、ショーンの実の弟で早逝したクリス・ペン、凄く若いキーファー・サザーランド等々他にも著名な方が出演しているのですが個人的には「地獄のデビル・トラック」ですぐトラックに轢かれてた故J.C.クイン、「レポマン」にも出ていた浮浪者風の雰囲気が似合うトレイシー・ウォルターに注目してしまいました。

シボレー・カマロやオールズモビル・カトラス、シボレー・シェベル等のいかにもホワイトトラッシュが好きそうな車も登場。自分も大好きですが。
浅野公喜

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