HirokiNishizawa

トニー滝谷のHirokiNishizawaのネタバレレビュー・内容・結末

トニー滝谷(2004年製作の映画)
4.8

このレビューはネタバレを含みます

何度も見直してるけど、久々に感想を。

文学というものが、行間、行間うるさいので、映画にも行間くらい作れるで。
って感じがする。

一人二役とか、出てこない人のナレーションとか、映画にしか出来ないやつも見せつつ。
原作の雰囲気を残したまま、映像化出来ていると思う。

公開当時の私の日記には「映画のほうが勝ち」みたいな事を書いていた。
勝ち負けじゃないよね
若気の至り


孤独な悲しいお話と昔は見ていたけど、
孤独こそが人生には大切なのかなと思うようになった。

孤独でなくなってから、
もう一度、孤独になり
また孤独を埋めたい。
だから生きる。

静かで、悲しいだけの映画なのに、
何度も何度も私が見てしまうのは、
むしろ、最後に希望が見れるからなのかも知れない。

ありがちなラストなら、
電話がかかってて、間に合うのか?
みたいなとこで終わる。

でもこのラストは電話置いてる。
間に合ってない。
また電話するとは思えないし、
あの女との続きはないと思う。

それでもトニーの心は空っぽではなくなり、
何かを求めるようになるんだと思う。
うまくはいかなくても、
空っぽで生きていくよりは、
ずっといいと思う。

これからも見続けます。