LEONkei

アンディ・ウォーホルのBADのLEONkeiのレビュー・感想・評価

アンディ・ウォーホルのBAD(1977年製作の映画)
2.2
〝人は誰でも不道徳な事を1度は考えたことがある〟

正直、はじめから映画として期待せずに観たが、期待通りに面白くなかった…。

ニューヨークで脱毛サロンを経営する中年女主人エイカンは、実は殺人を請け負う裏の顔をもっていた。
殺人を実行するのはヒット・ガールたち…と言うストーリーは意外に明確。

ただ伝えたかったであろう意図は人間の本質をついた、いわば人は誰もが腹黒さを持っていると言うことではないか。

誰でも日々の生活の中でイヤな事は沢山ある。
それが他人から見れば些細な事かもしれないが、本人にとっては殺したくなるほど腹正しく憎っくき出来事。
しかも、それは口が裂けても言葉に出来ないような〝不道徳〟な行為。

幸せそうに犬を連れて散歩する男…泣き止まない赤ちゃんにイラつく母親…自閉症の子供を持つ親…。

演技派のキャロル・ベイカーやスーザン・ティレルの2人は熱がこもっていたが、他の出演者は素人っぽくそのギャップといい加減さが奇妙である意味面白い。

もう1度観ようとは思わないが、商業的(たぶん)な事も考えず作りたいモノを純粋に作った作品ではないか。

ウォーホルは資金は出しているが、内容にはタッチしていないはず…つくづく変わった人物だと感心します…(u_u)
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