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美女と野獣のtubure400のレビュー・感想・評価

美女と野獣(1991年製作の映画)
3.8
ディズニー+で見た。小学生の時にかなり繰り返し観ていた気がする。懐かしいな〜と思うと同時に、ガストンやその取り巻きの邪悪さというか、暮らす田舎町の妙なトリッピーさが気になった。カメラに写っていないところで違法薬物に耽溺している登場人物がいそうな感じ、というか。お城のシーンでコップや箒が舞い踊るシーンもhallucinationっぽいというか。グリム童話的に陰惨で残酷な(豚が駆けずり回る感じの)田舎の村の描写と、ドラッギーでサイケデリックなhallucination的な展開と、心の美しい美女と野獣の汚れなきロマンスが両立している所が発明っぽい気がする。

ディズニーと言えば、お姫様というか、黄金律の世界、というイメージがある。ディズニーのプリンセス物は恋愛物語の類型といってもいいのかもしれない。ただ、けして形骸化していないというか、アンパンマンにやなせたかしの戦争体験、飢餓への思いが潜んでいたり、マイケル・ジャクソンの世界の裏にはwacko jackoが潜んでいるように、ディズニーの作品にも何かいわく言い難いものが潜んでいるのを感じる。それは、あるいは、「大衆のアヘン」というやつなのかもしれない。
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