魂コシ

平成狸合戦ぽんぽこの魂コシのレビュー・感想・評価

平成狸合戦ぽんぽこ(1994年製作の映画)
4.3
小学生時代は単純にタヌキ同士の絡みや、百鬼夜行や、「化け」等を面白おかしく観ていた。 でも歳追うごとに二度三度観ると「単純な娯楽作品じゃない」と気づいてきた。 題名には「平成」と入っているけど、実際は昭和(高度経済成長期)の話なんだと21歳で観直して初めて気づいた。開発によって失われゆく自然を「動物目線」でポップに描いている点が特徴。 子供から大人まで楽しめる「娯楽作品」でありながら、文明発達による森林伐採がもたらす現実をしっかり伝えているのは凄い。本来、娯楽性と社会メッセージ性は反比例するものだと思うけど、そういう意味では凄く評価できる。楽しんで観てる内にいつの間にか学んでいる。 開発や文明発達が良いか悪いかという話では無くて「知る事」、そして「考え感じる事」が大切だ。 最後のタヌキ達の選択には泣ける。
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