14歳のシャルロット・ゲンズブールが、思春期を迎えた13歳の少女の心の揺れを演じた初主演作。
監督はクロード・ミレール。
原作はカーソン・マッカラーズの小説「結婚式のメンバー」。
原題:(仏) L'Effrontée
(1985、96分)
夏のヴァカンスが始まる7月のパリ。
明日から夏休みという日、思春期を迎えた13歳のシャルロットは同い年の天才ピアニスト、クララ・ボーマンに魅せられる。
夏休みになり、彼女から「アンプレサヨ(付き人)になってほしい」と言われ、家族と離れて彼女と旅立つことを夢見る…。
~登場人物~
・シャルロット(シャルロット・ゲンズブール):主人公の少女。母親は彼女を出産した時に亡くなっている。
・設備装飾業を営む父、アントワーヌ・キャスタン(ラウール・ビルレー)
・兄ジャッキー (シモン・ド・ラ・ブロス):妹に冷たい。
・隣に住む病気がちの少女ルル(ジュリー・グレン):シャルロットを姉のように慕う。
・同い年の天才ピアニスト、クララ・ボーマン(ジュリー・グレン)
・クララのマネージャー、サム(ジャン・クロード・ブリアリ)
・臨時で旋盤工をしている船乗り、ジャン(ジャン・フィリップ・エコフェ) :シャルロットに恋する。
・母代わりの家政婦、レオーヌ(ベルナデット・ラフォン)
「口数多く、つかみどころなし。何事にも無関心。中2からは気まぐれな態度を慎むこと」
「この町を出て自由になりたい」
些細なことにもすぐイライラする多感で繊細な少女を演じたシャルロット・ゲンズブール、
彼女を慕うエキセントリックな年下の少女を演じたジュリー・グレン、
シャルロットが夢中になるみんなのアイドル、クロチルド・ボードン、
3人の少女の心の揺れを瑞々しく描いている。
特に初主演のシャルロット・ゲンズブールが素晴らしいが、ジュリー・グレンもよい。
また、背伸びして身の丈に合わない世界を夢見るシャルロットを見守るベルナデット・ラフィンの演技も評価された。
軽快な主題歌はリッチ・エ・ポーヴェリの"saraˈ percheˈ ti amo"「サラ・ペルシェ・ティ・アモ」(意味:それはきっと私があなたを愛しているから)