RIO

台風クラブのRIOのレビュー・感想・評価

台風クラブ(1985年製作の映画)
4.4
「台風来ないかな…」とリエが言う
その後 
台風が学校を襲う
学生達は自ら閉じこもった

男子のパンツ脱がせて
溺死寸前までプールに沈めたり
命のぎりぎりまでの加減が分からない
大きな子供達の危うい感じ
友達に置いてかれていってしまうって
焦っている心
とかそう言うんじゃなくって
という気持ちが
突風のように描かれる

ストーリーも良くて
不思議な艶感のある映画 
危険な感じが心地よくて
台風がこのまま去らないでほしい
という気持ちになった
学生たちがみんな魅力的です 
かなりおもしろすぎる

乱暴な振る舞いの中に繊細さが混じってる
工藤夕貴のびっしょびしょになった
ピンクのワンピースが
すっごく印象に残った 
なんか奥に刺さってくるものがある

ミカミ君が教室のはしっこに座ってる
見応えがありました
命に限りがあることを
知ったからこその決心ですね 

死があっての生
個を超越する死ってあるんかなって
考えていた

死というものに対して
「荒野の七人」みたいなドライさで
説教臭くなくて後味が良かった!

自分が絶望の状態にあることを知ってる絶望
キルケゴール「死にいたる病」が読みたくなる
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