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クレイマー、クレイマーのserorieのレビュー・感想・評価

クレイマー、クレイマー(1979年製作の映画)
4.0
パパの雑で適当な感じすごくいや。だったけど、最後はパパの肩を持ちたくなってしまう。愛だな。ビリーがどんどんパパ化していきそうで心配だけど。

ふたりには男の友情に近い愛や絆を感じる。この困難をふたりで乗り越えて行こうぜみたいな。

パパわかってないようで、しっかりわかってるじゃんって。気づいた時にはもう遅いよね。ママもね。自分が母親だと、子どもを愛していると気づいた時にはもう遅い。

通学のシーン、序盤と中盤の対比。
慣れて余裕が出てくる。お話にしっかり反応してあげて、紐まで括ってあげられる優しさ。余裕は大切。

愛情が芽生えていく過程、仕事一筋から子どもへと気持ちをシフトしていく過程。

自分たちの血を分かち合う子どもを奪い合う。2人にとっては1つしかない宝物。けど、ビリーにとっては2つの宝物。子どもに選択権はないのか。

裁判は淡々と進んでいく。

勝手に出て行って、父子ともに精神的につらい思いをさせておいて、子どもの世話を丸投げしたあげく、落ち着いたら勝手に現れて子どもを引き取りたいと。自分勝手すぎる。
結婚生活が辛かっただとかなんとか、子どもには関係のない話。それに巻き込んでおいて罪悪感はないのか。子どもはどんな状況であれ純粋なままだから余計につらい。そりゃ、ママもパパも好きだもんね。本当に愛情があれば離婚はしないとマーガレットが言っていた。子どもも一緒だろう。子どもに対する愛情が本当にあるのであれば、置き去りにして姿を消したりはしないだろう。子どもは物じゃないんだぞ。結局は自分が1番なんでしょ。それは愛とは言わない。
腹が立っていっぱい書いちゃった。

"彼女がビリーを愛している事は信じるが、それは問題ではない。今大事なのは息子にとって何が最善かという事だ。"
裁判でのテッドの証言がとても素敵だと思った。
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