こんの

クレイマー、クレイマーのこんののネタバレレビュー・内容・結末

クレイマー、クレイマー(1979年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

幼い頃どっちと暮らしたい?と離婚すると聞かされた後に母に問われたことがありました。
お母さんと言わないと母が悲しむな。でもそう言ったら父が悲しむか…どっちにも悲しんでほしくないな。と思いましたが、仕事ばかりで寡黙な父との暮らしが想像出来ずお母さんと言いました。
歳を重ねた今、その頃の自分を考えると、いや待て子供が一番悲しいじゃないか!と思えますが、その頃はそんなこと全く思えず、そんな子供の頃の私とビリーと重ねました。
ビリーが一番辛いのに、父親、母親、どっちのことも好きだから、母親が出て行った原因は自分にあるなんて事まで考えてしまうシーンは胸が苦しくなりました。
でもビリーは寂しい、悲しい、辛いとは言っていません。
最初は不器用ながらも必死に寂しい思いをさせないよう奮闘している父親を見てるからです。とても優しい子です。
見る人からしてみれば悪い母親だと思えますが、ビリーを含めてお互いにとって私はマイナスだと判断して子供を家に置いて行ったこと、それは簡単にできることではありません。また明日の朝ねと言い眠りにつく子供を手放す事は容易ではなかったはずです。
こうなってしまう可能性は自分を含め誰にでもありうる事だと私は思います。
テッドの凄いところは裁判のことを絶対にビリーに言わなかったことです。
敗訴を言い渡された日もビリーの引き渡しの日もビリーには涙や悲しい顔を見せませんた。
この映画を十代の頃から度々観ていますが、感じ方や捉え方が段々と変わっています。ですが"親になるということ"を見る度に考えさせられます。

この作品を観る度にフレンチトーストが食べたくなり、フレンチトーストを食べる度にこの作品を観たくなります。
そしてメリル・ストリープの美貌スゴイ。水色のアイシャドウがこんなに似合う人居ない…。
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