わらじ

他人の顔のわらじのレビュー・感想・評価

他人の顔(1966年製作の映画)
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これたぶんSNSが普及してる今だからこそいろいろハッとするところがある!!

前から観たかったんだけど、ちょうどぶんぱくでやってたので鑑賞
しかし逆に何分起きてた?ってくらいずっとイビキかいて寝てる人いたな……

映画は面白かった!!
映像が、実験映画っぽい(とは)感じというか、身体の部位をバラバラにアップで映したり、水面の揺れがなんか絶妙だったり、、艶めかしい〜感じ
たぶん勅使河原宏の華道からのインスピレーションがぎゃんぎゃん詰め込まれてるんじゃないでしょうか
人間の身体の各部位を花に見立てて…というかなんというか

液体酸素を液体空気と間違えて使っちゃって爆発!大火傷を負った主人公…
常務?かなんかの偉い地位で知識もあるはずなのに、そんな初歩的ミスで顔を失ってしまった……
その情けなさから(なのか事故前からか知らんけど)卑屈になって、でもプライドが高いからすごく捻くれた人格になっちゃってる
なんも言ってないのに「どうせ僕の顔を嫌がってんだろ」みたいな感じで受付係とか妻に絡む。で、しょうもない屁理屈を並べていちゃもんをつける。
絶対この主人公、ツイッターやってたらクソリプしたり上から目線でぐちぐち世の不満をツイートするタイプの人だ!!!!!
リアルだとこんな感じになるんだな〜
医者とかにはたじたじの所も、人を選んで絡みにいってる感じがなんともまた

で、事故前とは全然別の顔の仮面を作って、新しい人格を作って暮らし出す
誰でもない、新しい自分になったことで、主人公はどんどん大胆になって、服装が変わったり、態度が変わったりする
匿名SNSじゃん!

でも見抜ける人には見抜けちゃう
ガワは違っても人間の底の部分は変わってないから

でまあそれで逆ギレ?というかなんというかで悲惨なことに、、、、、
匿名SNSじゃん!!

妻の京マチ子の化粧の話が面白かったし
医者の先生の台詞も面白いのが多かった

途中はさまれる兄妹のエピソードは、イメージ映像とか、似たような境遇の人間のエピソードとか、考えられるけど、強引かもしれないけど、あの医者の先生があのエピソードの兄で、先生の過去の話なのでは?とも思う
精神科が出てきてたし

そんな感じ
SNSは節度を守って使いましょう
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