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病院坂の首縊りの家のanguishのレビュー・感想・評価

病院坂の首縊りの家(1979年製作の映画)
4.0
Third viewing

一人の男の欲望が死してなお忌まわしき呪いとなりて降り注ぐ

●□出来上がったパスポートの写真を受け取るために訪れた写真館で探偵金田一耕助(石坂浩二)は店主に奇妙な依頼を受けた事を聞かされる、廃屋と思われた建物で婚礼写真を撮った事だった。

オープニングの一人だけ棒読みの俳優は誰やねんは想像通り。子供の頃に見て大変怖かった事を思い出す、フィルムの薄暗い質感、生首から発生する物語はトラウマ級であるw ネタ晴らしの丁寧に綴られる流れは近代にはない情緒がある。犯人は勿論覚えているが、そこまでの憎悪に至るまでの経緯はすっかり忘れていたので始めて見るかのように楽しめた、覚えていたとしても面白い。

ピーター(吉沢平次)が長江健次じゃんと思ってみていたらアップになって「ちがうじゃん」は自分でも笑う、初回に見た時は俳優が誰とか興味なかったので草刈正雄(日夏黙太郎)とか出ていた事に気づけて新鮮でした。

今回初めてフィナーレの三之介(小林昭二/ウルトラマンの隊長)と法眼弥生(佐久間良子)のやり取り、見えない力に振り回されて翻弄された人生だった彼女に泣いてしまいました。

(20220312)-22(070)
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