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カルメン純情すのpapandaのレビュー・感想・評価

カルメン純情す(1952年製作の映画)
3.8
木下恵介監督といえば松竹大船調の王道を行く正統派、というイメージが強いけど、この映画みたいにかなり実験的な作品も作ってるんだ。画面が斜めに傾く構図とか、かなり強烈なキャラクターとか、画面のワイプの仕方とか。あのすごすぎるオバサマ達の中ではカルメンもちょっと分が悪いかな。でもだからこそ余計にカルメンの純情さが際立つ。前衛芸術家の胡散臭いこと。前作の田舎の人情劇とは対照的に、今回は都会のドライで皮肉な感じ。いろんなタイプの映画に挑んでいるのはいい。カルメンのダンスのパートナーって堺俊二さんだったんだ。
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