がちゃん

イン・ザ・カットのがちゃんのレビュー・感想・評価

イン・ザ・カット(2003年製作の映画)
2.6
私は、メグ・ライアンが大好きでした。
『恋人たちの予感』(1989)『めぐり逢えたら』(1993)『ユー・ガット・メール』(1998)などのラブコメものがとても好きで、この頃のメグは最高のコメディエンヌだったと思います。

また、『ドアーズ』(1991)や『戦火の勇気』(1996)などの社会派よりの作品でも存在感があり、
とても魅力的でした。

もっと作品を上手に選べば、
ゴールディー・ホーンのような味のある女優さんになれていたと思うのです。

話によると、
『ゴースト/ニューヨークの幻』(1990)や『羊たちの沈黙』(1990)のオファーを断っていたとのこと。

そして彼女は迷走を始め、
今までのかわいいコメディエンヌからのイメージから脱皮しようと主演したのが、本作でした。

ニコール・キッドマンが制作、
本作の主演も考えていたそうなんですがメグが主演することになりました。

エロティックスリラーなんですけど、
正直よくわからない展開と暗い場面。
演出も『ピアノ・レッスン』のジェーン・カンピオンだとは思えない。

猟奇殺人事件の犯人が意外な人物だったとなるはずなのに、驚きもなく、
ラストがまさかのケセラセラの音楽で終わるのだから居心地の悪さってなかったです。

そして何よりもメグの魅力が全くなかった。
イメージチェンジ完全失敗。
ファンとしては悲しくなるほど輝きがなかった。
ここからパッとしなくなった気がします、メグ・ライアン。

そんな気がしていましたが、
『トップガン・マーヴェリック』に前作から実に36年ぶりに出演。
彼女も還暦になりました。
これをきっかけに復活してほしいものです。

尚、タイトルの『イン・ザ・カット』とは、
女性器の隠語。
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