歌麿

オアシスの歌麿のレビュー・感想・評価

オアシス(2002年製作の映画)
4.3
恐れ入ったよ韓国映画。
やるからには徹底的にやるからね。

社会不適合者の男と脳性麻痺の女のラブストーリーは突然に。
冒頭の30分でヤバイ映画だなと思うのは
一般的な考えだと思うが、途中からこの一般的が正しいのかと疑問符が付いてくる。

2人が出くわした時に、綺麗な顔だと言う男の視点は、女が健常者として描かれるファンタジーの世界を見てはじめて気づかされる。 そこで鑑賞者の価値観を揺さぶられる。違う=醜い。健常=綺麗。そう思って見ていた自分がいるのも否めない。

ただ、通俗的な人物は汚い目線でマイノリティの2人はピュアな心という境界線をはっきり分けて描いている事には、違和感を感じる。間に立つ人物を入れ、もう一つの目線を入れる事で調和が取れるのだが、2人だけのオアシスを、正しさではなく美しさを描きたかったのだろう。

生理的に好き嫌いは分かれそうだが、このような爆弾を生み出す韓国映画界の凄みをみた。
歌麿

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