家族や世間から除け者にされる男性と脳性麻痺の女性の純愛を描いた衝撃作。
噂には聞いていたけど、脳性麻痺の女性を演じたムン・ソリの演技が本当に凄かったです。
大きな表情の変化はなくとも喜怒哀楽や彼女の可愛らしい人柄までもが伝わってきます。
ソル・ギョングもカメレオン俳優と呼ばれるだけあってさすがの演技だけど、ムン・ソリなしでこの映画は語れないですね。
一筋縄ではいかない二人の恋愛は、美しいと呼ぶには程遠いかもしれないけれど、ぐっと深く胸に突き刺さり、離れません。
彼女が怖いという部屋に映る木の陰を取り払うようにふざけるシーンが好きでした。
嫌な出来事やトラウマも、好きな人との思い出が重なると笑えるものになったりもするよね。
初恋のような恋愛が可愛らしくてにこにこと見ていると、障害者との恋愛に向けられる社会や世間の問題を投げかけられはっとします。
そして監督の仕掛けにより、自分も同情の目で観ていたことに気付かされるのです。。。恐れ入りました。
ラストは、彼女の「女」の意地と決意のようなものを感じられたのも良かった。