tAeKo

百万円と苦虫女のtAeKoのネタバレレビュー・内容・結末

百万円と苦虫女(2008年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

にげてるんです。
自分のことをだれも知らない人のところにいって、生活して。
でも、そのうちみんなに知られるようになって。面倒なことに巻き込まれて。

私も、自分のことをだれも知らない人のところに行きたいと思ったし、一から新しく自分を作りたいと思って、新しい出会いを求め続けた。でも、結局は一緒。自分が変わらないと何も変わらない。その環境のなかで、うまくやっていくには、ニコニコして良い子でいるのがいいわけじゃない。
「おとなしく、適当に愛想笑をしていたらトラブルなく過ごせると思ってました。いつのまにか、なにも言えない関係になってしまうのは、不幸なことです。
人は出会ったら、必ず別れるのだと思います。その別れが怖いから、姉ちゃんは無理をしていました。でも、出会うために分かれるのだと、いま気づきました。」

怖がらないで、向き合う勇気。きちんと伝えていくこと。わかってもらうために努力すること。


中島くんは、好きなあまりに出て行って欲しくなくてお金を借りていたけど、もし私がすずこでも、お金があるから付き合ってるんでしょと思うし、好きだからって何も言わずに貸してる自分も嫌になる。だから、あそこで別れを選ぶのは自然。でもそこで、中島くんが、きちんと理由を伝えられてたら、きっとうまくいったはず。すずこが家から出て行ったとき、お金を返したとき、たくさんタイミングはあったはずなのに。。。もどかしい。
お互い好きなのに、すれ違ってしまう。伝えないばかりに、勘違いして、離れてしまう。これは、当事者には分からないけど、客観的に見たら、こういうことはたくさんありそう。
気持ち伝えれば良いじゃん!りゆういえばいいじゃん!ていえるのは、お互いの気持ちがわかってるから。それを実際は、プライドだったり、不安や恐れが邪魔をする。傷つきたくないという弱さもはいってくる。

そういうのを考えずに、自分がしたいと思ったら行動できる人は、きちんと欲しいものを手に入れていけるんだろな。
tAeKo

tAeKo