いろいろとハード。
そしてかなり良かった。
ナホンジンで言えばチェイサー未満コクソン以上(だいぶ)。
かなり残酷な描写があるので、苦手な人もいるでしょう。わたしは大好物。
前半は「独り」を際立たせるためかなりセリフが少ない。だけど、とても細かいカット割で主人公がどんな状況にいるのか、何を見てどんな思考をしているのか、をしっかり、丁寧に見せてくる。
それでもやや退屈しかけていたが、どんな展開になるのか読めない分、良い意味でモヤモヤする。
で、後半から怒涛の残虐シーン。
しかし、この作品の肝はそこになかった。もっと深く、それでいて根源的な、知能ある人間の頭の悪いどうしょうもない感情を描いている。
人間、やっぱりそこなんだよな……と、共感する。女はこわい。
どんな社会的地位を得ようが、結局生き抜いている人間がいちばん強い。と最後に出てくる船上のおじいを見て思った。