キミシマユウキ

哀しき獣のキミシマユウキのレビュー・感想・評価

哀しき獣(2010年製作の映画)
3.9
出稼ぎに行った妻が失踪し、自身も賭博麻雀で金に困っていたグナムは裏社会の人間ミョンからある男の殺害を依頼されて…

『チェイサー』『コクソン』の
!!ナホンジン監督!!
によるサスペンスアクション映画。
主演2人は『チェイサー』コンビの
!!ハ・ジョンウ&キム・ユンソク!!
新作『コクソン』のために鑑賞


黄海


これまた非常にノワールで面白い作品。
序盤鑑賞中は
"金に困ってる主人公が仕方なく請負殺人をしちゃう話"
だけだと思い、ありきたりだけど面白いなんて余裕かましていたらさぁ大変。
目まぐるしいスピーディな展開と複雑化していく脚本で付いていくのがやっと、気付いたらラストシーンになっていた。
とにかくアクションが多くてリアル。
派手な銃撃戦もカンフー格闘も出てこないのがミソで、身近な包丁や斧、なんなら食べ終わった肉の骨?みたいな身近なもので闘い出す!故にリアル!
敵も主人公もみんな刺されまくりの殴られまくりでボロボロになりながら血の海を作り出すのだ。
主人公の追い詰められ具合も悲惨で、警察とその他2つくらいの闇組織から狙われてもギリギリで逃亡するのを繰り返す!
タクシー運転手だよなたしか……?(笑)

主演のハ・ジョンウはやっぱり凄い。
ボロッボロになりながらも真相を追う姿、妻を探す姿は応援してしまう。カッコイイっす。
闇組織ミョン役はキムユンソク。
『チェイサー』の時とポジションが逆だが、こいつもとんでもないオーラをもっていた!斧と包丁持っただけで敵を殲滅しちゃう恐ろしさと謎の安心感(笑)
彼の殺戮ショーだけで見る価値ありです。
あとは社長の不倫相手の方のおっぱいが美乳でした。韓国人のおっぱいは可能性が無限大。

とんでもないグロアクションに息もつかせぬ展開、複雑な人間関係でものすごい熱量の映画が出来上がった!
ただ細かいところを見ていくとかなーりご都合主義だったり説明がなくて不親切な設定もあったりするので人は選ぶかもしれない。
それにしても韓国映画はやっぱり素晴らしいです。

韓国映画好き、ナホンジン監督のファン、そして食べかけの骨だけで敵を殺す術を知りたい方にはオススメの作品。