ガセ菌

仄暗い水の底からのガセ菌のレビュー・感想・評価

仄暗い水の底から(2001年製作の映画)
3.1
私の中で、邦ホラーの暫定第1位は「(ぼぎわんが)来る」。霊のレベルと言うか、力もテンションも高い所が大好き。まあアレはバトル要素も含めて熱いのだけれど。

他方で怖い映画の代名詞のように、よく引き合いに出されるイメージなのがこの作品。
個人的に団地系ホラーに分類。エレベーターホラー属。

汚い水、川、雨、湿気、雨漏り、コップに髪の毛、お風呂……これでもかと水辺はヤバいんだぞ!思い出せ!っていう伏線?貯水タンクが分からなければそれでお終い…なリスクを背負っている。水と対になるものを「火」としてると思うのだけど、別に明るいイメージではない。邦画はとにかく暗い。合う。合いすぎて特別じゃない。

ホラーにおいて、霊ものは拠り所としているアイテムがあるものだと思っていて、今作ではそれが赤いカバン。
ある場面ではそこにあるはずのない赤いカバンを見つけた時に「ドォ〜〜ン」とドラ的効果音が鳴るんだから間違いない。少し笑う。

怖いんだけど、来る、は超えない。後出しの方が(前例を連想させる為に)シチュエーションの怖さが増していくジャンルであると思うのだが、呪怨のエレベーターは超えなかったか。シャイニングって映像的インパクトは凄いけど、怖さは控えめだからオマージュしない方が良かったのではとも思う。
後で思ったのは、住民が皆あのタンクからの水を飲んでいるだろう事にゾッ。

黒木瞳は素敵。意外と身長が大きい。次はクロユリ団地を観ます。
ガセ菌

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