がちゃん

仄暗い水の底からのがちゃんのネタバレレビュー・内容・結末

仄暗い水の底から(2001年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

離婚して子供の親権を巡って係争中の夫婦。
一応、親権は母親の黒木瞳が持つこととなり、幼稚園に通う娘と一緒に引っ越しして新しい場所での生活が始まる。

しかし、この物件、常に雨漏りがして、水道水も異常に汚く、そして何とも不気味な雰囲気を感じる部屋だった。

次第に娘が奇行に走るようになり、ますます不気味な雰囲気を感じる黒木瞳は、精神的に追い詰められていき・・・

この不気味な雰囲気の原因は、娘と同じ幼稚園に通っていて、行方不明になって未だ見つからない少女の仕業だというのが中盤であっさりわかってしまう。

入居時から続いていた雨漏りの原因が、半年以上も出しっぱなしになっている水道だというが、水道メーターをチェックされなかったのだろうか。供給停止になってもおかしくないレベルで苦笑。

現地を案内した不動産屋もいい加減で、宅建業法上、瑕疵担保責任を問えるほどの欠陥住宅を紹介しておきながら、苦情には知らん顔。

まあ、あまり細かいところを突っ込むと成立しないので、
ツッコミはこの程度で。

ジャパニーズ・ホラーのパイオニア中川監督のショック演出は相変わらずうまいのですが、パターンが読めてしまって途中退屈する場面も。

そしてクライマックスは、『ポルターガイスト』に比肩するほどの、親子の愛情物語に変化する。

このクライマックスで、開いたエレベーターから大量の泥水が流れ出し、娘が気を失ってしまうのだが、ここでスパッとエンディングにしてほしかった。

そうしたら、なんともやるせなく、後味の悪いホラーとなりえたのだが、
ラストの親子の再会(?)のエピソードが蛇足だったかな。
ホラーとしての純度がまさに濁ってしまった。

黒木瞳がとってもきれいで、色っぽくてよかったです。
がちゃん

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