ころっぷ

ケスのころっぷのレビュー・感想・評価

ケス(1969年製作の映画)
4.0
圧倒的な実在感。灰色の日常が淡々と描かれていく。囚われの身の様な主人公の少年が、強い眼差しで世界と対峙する姿が忘れられない。撮影も音楽も素晴らしく、悲しい幕切れがいつまでも余韻を残す。現実の残酷さと、微かな希望。教室でケスとの絆を誇らしげに語るシーンは、映画史上屈指の名シーンだと思う。ケン・ローチ監督の最高傑作。