キモサベ

ケスのキモサベのレビュー・感想・評価

ケス(1969年製作の映画)
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ジャケツから察するに、少年とタカ(ケストレルと、字幕にはありました)の心温まる物語?
感動に、子どもと動物を使うのは禁じ手です・・・なぁ~んて

先に書いておきますけど、授業で少年が飼育・調教しているタカの話をするシーンは圧巻でした(これも演技なの?っていうくらい)

観ていて思いました
ケン・ローチという監督さんの“子ども使いのうまさ”、です
上手く言え(書け)ませんが、よくありますよ・・・この手の映画で、子どもの純真さとか可愛さを描いている作品・・・でも、それはそれで微笑ましくて良いと思いますよ
でも自分は本作から、そういった“子ども”というくくりを超えた、さらにもっと大きなもの・・・一人の個、一人の人間として主人公の少年を捉えているように感じてなりませんでした
そこにある、現実・・・しかも、それは“厳しい”現実です

何かわかりにくくなってしまいました、すみません

さて本作ですが、「わたしは、ダニエル・ブレイク」(2016年)の次にケン・ローチ監督つながりで鑑賞してみました
ここでは、社会の“弱い”人たちに焦点を当て、国の社会保障や福祉制度の矛盾を突いていました
かといって、大上段に構えることなく、淡々と現実(ここにも現実がありました)を描いている・・・そう、ドラマとドキュメンタリーの丁度中間にカメラを置いて、みたいな

で、この「ケス」からも明らかに“社会”が切り取られていました

自分は、この2作品を観て、ん?これってどこか是枝裕和監督さんの切り口といいますか、匂いがする? そんな感じをうけましたが、どでしょ?

【追伸】
“少年とケス”のお話です
繰り返しますが、でもそこに描かれているのは“社会”です
ツッコミどころ多いですよね
炭鉱の町、シングルマザー、新聞配達、年の離れた兄、万引き、いじめ・・・こういったキーワードから、どうも是枝監督が頭に浮かんできちゃうのです

【脱線】
『先生っ、ダメじゃんマジになっちゃぁ、サッカーの試合』
・・・それと“体罰”っ!
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