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バベットの晩餐会のBのレビュー・感想・評価

バベットの晩餐会(1987年製作の映画)
3.3
大人が観る静かで厳かなじんわり温かい映画。
地味でつまらないと感じる人もいると思う、観る人を選ぶ映画じゃないかな。宗教色濃いし。スコア高いのにちょっとびっくりする。

デンマークの辺境地の田舎の敬虔なクリスチャン達の生活は 貧しく慎ましやか、讃美歌と質素な食事と神父の説教に支えられている。
静かで平穏な暮らしに見えるけど、息苦しさを感じ 無宗教の私には失礼だけどつまらな過ぎる生活だなと思ってしまった。

神父の娘 マーチーネとフィリパはシスターとしての敬虔な人生を自然に生きていて、姉妹仲良く寄り添って静かに暮らしている。
そんな気高く清廉な彼女らに魅力を感じ魂の浄化を感じる男性も出てくる。

元パリで料理人だったバベットは、14年も姉妹と共に暮らしているのに双方全く打ち解け合っているような感じがなく
バベットの一万フランもかけた晩餐料理にに対する全く無知な向き合い方は10年以上も無給で働いてきたバベットへの信用もなく失礼じゃないかと思ってみてしまった。
感謝する対象はいつも神だけなんだろうか。
しかし、素晴らしく満たされたお料理を食べた後の、人間の潤っていく様を見て、美味しい食事が人間にもたらす影響力の大きさが温かく表現されていた。
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