永池マツコ

バベットの晩餐会の永池マツコのネタバレレビュー・内容・結末

バベットの晩餐会(1987年製作の映画)
4.7

このレビューはネタバレを含みます

見終わったあとに思わず大拍手(ひとりで)。こんなに素晴らしい映画だと思わなかった。心の豊かさがいかに大事かを痛感した作品。
前半はちょっと静かすぎて奇妙とも言える雰囲気の中、淡々と姉妹の話がすすむ。現代映画なら間違いなくホラーに転じてるストーリー運び。しかし後半で少し流れが変わり、やがて大きな方向転換へと繋がる(まるで大きな船が少しだけ方向をずらすように)。この運びは天晴でしたし、予想もしませんでした。
慎ましやかな生活をし過ぎてギスギスしていた村人たちが、美味しい料理やお酒で心がほぐれてゆく。そのさまが、大袈裟でなく厭らしく狙った感じもなくただ淡々と描かれていき、気がついたらここまで流れ着いてました、とばかりに自然に展開されていく。本当にいい作品でした。
ヴーヴ・クリコのみたい。
永池マツコ

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