Jimmy

疑惑の渦巻のJimmyのレビュー・感想・評価

疑惑の渦巻(1949年製作の映画)
3.3
オットー・プレミンジャー監督、ジーン・ティアニー出演のまぁまぁ面白いサスペンス映画。
長年観たかったが、高価なブロードウェイDVD等には手を出さずに待っていたところ「10枚組サスペンス映画DVD」に収録されたのでようやく観た。(高価DVDを買わなくて良かった…笑)

冒頭からジーン・ティアニーの登場で喜ぶ(笑)
ハイソな女性のように見えるが、デパートを出るところで保安係から万引きしたことをとがめられる。実際にハンドバッグの中には盗品がある。そして警察に突き出されそうになったところでコルボという男(ホセ・ファーラー)が現れて、「その奥さん(ジーン・ティアニー)は、あの精神科医サットン医師(リチャード・コンテ)の奥さんだぞ。このデパートのお得意様だろうが…」と言って、万引き妻を助ける。
この盗癖がある女性はアンと言うサットン医師の妻だった。
そして、このコルボという男が怪しい男で、最初は「詐欺師?」かと思ったが、催眠術を操る男だった。世間的には偽医師と言われている。
このコルボという男が盗癖のあるアンに「不眠症を直してあげる」と言って催眠術をかけるが、これは効いて彼女の不眠は解消されたりする。次にかけた催眠術は「夫の精神科の録音レコードを盗み出して、ある部屋に行け…」というもので、それにかかったアンが部屋に行くと女性が死んでいた。その女性の殺人容疑でアンが逮捕されてしまう。さぁ、実際に殺人していないアンは助かるのか?……といった展開のサスペンス映画。

なかなか面白くて、脚本はベン・ヘクト。
オットー・プレミンジャー監督はサスペンスでも面白い映画を見せてくれるが、本作もあの『ローラ殺人事件』に似た雰囲気なのは、やはりジーン・ティアニー主演だからか…。

催眠術を使ったノワール映画というのも珍しい気がするが、「本当に、こんな正確に催眠術って人を操れるのか?」というのは横に置いておいて、そこを突っ込むのは止めて、普通に映画を楽しむのが良いと思う。
Jimmy

Jimmy