今年は、広島に原爆が投下された75周年目。そんな日に見たのが本多猪四郎監督、特撮は円谷英二という次の年にゴジラを生み出した方々。
タイトルから、航空戦がメインの話かと思っていたら実は山本五十六の苦悩を描き出した作品であった。航空戦力が有力と世界で誰よりも気が付き、ヒナのようだった日本の航空戦力を鷲にまで進化させた人物。
知米派であり、三国同盟締結をされるとアメリカを敵に回してしまう。それを避けるために結論を先延ばしにしていたのだが、陸軍からは腰抜けと言われ、国民からは毎週脅迫状が届く。この時代にネットがあったら毎日炎上していただろう。
この作品のすごいところは戦後わずか8年で作られているところ。なので関係者はまだ存命だし、撮影は実機を使ったり、実物の映像を使ったりしているところ。
ただ海軍なのにゼロ戦ではなく隼を使っていたり、敵の飛行機がスピットファイアだったりするのはご愛嬌だ。現在のように何もかも揃っている世の中ではないのだ。
隼の素晴らしい運動性能が見られるし、動いている長門も見られる。
物語はドキュメンタリー風だ。なので物語的な面白さはないが山本五十六名言集はちゃんととらえてあるし、ミッドウェーの大惨敗や山本五十六機撃墜は当時の人には衝撃的だったのではなかろうか??