太平洋の鷲の作品情報・感想・評価・動画配信

「太平洋の鷲」に投稿された感想・評価

黄公覆

黄公覆の感想・評価

3.0
五十六モノの元祖
当時の記録映像使用によりドキュメンタリー感が拭えないが円谷特撮シーンだけでなく政治的駆け引きもうまく見どころを描き1953年という時期を考慮すると大いに意義のある作品

伝次郎殿の滑舌は鬼門
mh

mhの感想・評価

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数多い山本五十六伝のうちのいちばん最初に作られた映画。
東宝にとって戦後初の戦争もので、主役が大河内伝次郎で三船敏郎は飛行士役というあたりにも時代を感じる。
冒頭、アメリカ軍のご厚意で貴重なフィルムを複写することができたみたいなスライドが出るんだけど、特撮シーンとごちゃ混ぜにしてるうえ、モノクロ映画なので、どれがどれだかわからんようになってしまってる。
見どころは橋本忍脚本にありがちな難語を多用した言い回し。テンポが良くて聞いてて気持ちいい。
前半は主に政治ドラマで個人的にはこっちのほうが楽しかった。アクションシーンの増える後半は本田猪四郎監督ということもあって、特撮シーン多めであきてしまった。
山本五十六伝で必ずやるくだり、①戦争になったのは陸軍のせい。②宣戦布告したのだろうなという念押し。③南雲中将のあれ。は全部入ってたていうか、もう何度も見たんだけど、③について日本国民はいつ知ったんだろうね。
白黒のフィルムで虹を撮影しているシーン(0:51頃)があって、なんか感動してしまった。
saodake

saodakeの感想・評価

4.0
これはミッドウェー海戦が最大の見所だった。
日本が誇る連合艦隊があっという間に崩壊してしまうのは見るのが辛かった・・・。
山本五十六本人はあの一報を聞いたとき確実に日本の敗北を確信したはず。何を思ったんだろうか・・・。
そしてパイロットとしてちょい役で出てる三船敏郎のかっこよさと言ったらすごい。
そもそも三国同盟にも日米開戦にも強く反対していた山本がなぜ太平洋戦争の最前線に立たなければならんのか。悲劇の人だと思う。
ossi

ossiの感想・評価

2.9
ドキュメンタリータッチで 1940年の日独伊三国同盟から1943年の山本五十六の死までを描いている。

公開は1953年。戦争を一般の兵士や市民ではなく軍上層部の視点から描いた初めての作品。海軍の視点を中心としつつ陸軍側の事情も語られる。

戦闘シーンは主にアメリカ軍提供の記録フィルムと戦時中の日本の戦争映画の流用。知らずに観れば当時の超大作映画かと思うかもしれない。

翌年に始まる『ゴジラ』シリーズの監督の本多猪四郎、特撮の円谷英二、ゴジラのスーツアクター中島春雄が顔を揃えた作品でもある。
tetsu

tetsuの感想・評価

3.5
ミッドウェイ関連作品が気になり、鑑賞。


[あらすじ]

第二次世界大戦下、日本海軍の中心として多大な活躍を残した山本五十六。
彼の活躍と死の真実に迫る戦争ドラマ。


[感想]

元祖『ゴジラ』の監督・本多猪四郎が、その1年前にメガホンを撮った戦争映画の力作。

オープニングでテロップが出るように、実際の映像も織り混ぜられていたるため、再現ドラマにも近い印象を受けた。


[山本五十六映画として]

鑑賞しはじめてから分かったのだが、本作は、山本五十六さんの物語を中心に描いており、その内容は、後に作られた「山本五十六」が主人公の作品群と、ほとんど同じだった。

他作では、明確な原作があるようだったが、本作では、黒澤明監督作品や『八甲田山』などの名脚本家・橋本忍さんが、その内容を手掛けており、もしかすると、それらの原点なのかもしれないなぁと思った。


[三船敏郎さんの魅力]

後に山本五十六役を演じることになる三船敏郎さんが、本作でもちょい役として登場している部分は印象的だった。

三船敏郎さんと言えば、『七人の侍』でのワイルドなイメージが強い。

後の山本五十六役では、その印象が、かなり抑えられていたため、本作での「血の気が溢れる粗野な日本軍人」という設定は、かなり良かった。
(どうやら、『七人の侍』に登場したのは、本作の1年後のことだったよう。)


[終わりに]

今、改めて、観ると、製作陣に、当時の日本映画を代表する人々が集まっていた本作。

当時の言葉使いや政治背景の理解など、初見で観るには、中々、難しいものはあるものの、山本五十六さんの他作を観た後、続けて鑑賞すると、かなり楽しめる作品だと思った。

参考
『ミッドウェイ』と併せて観たい!"ミッドウェイ"映画7選!!|映画チア部神戸本部|note
https://note.com/moviecheerkobe/n/n9200aae212ce 
(こちらにも、まとめてみました。)
Yasu

Yasuの感想・評価

3.0
日独伊三国同盟に反対表明する海軍次官時代から山本五十六の心理を中心に描いた作品。今でこそよく見るスタイルだが、戦後7年しか経ってない頃のものなので、ドラマティカルに描くこともあまりなく、極めて冷静に、淡々と描いている。当時の空気感が少し伝わるような作品。

米軍から借り受けた実際の映像も当時としては衝撃的だったのだろううか。
nori007

nori007の感想・評価

3.5
今年は、広島に原爆が投下された75周年目。そんな日に見たのが本多猪四郎監督、特撮は円谷英二という次の年にゴジラを生み出した方々。

タイトルから、航空戦がメインの話かと思っていたら実は山本五十六の苦悩を描き出した作品であった。航空戦力が有力と世界で誰よりも気が付き、ヒナのようだった日本の航空戦力を鷲にまで進化させた人物。

知米派であり、三国同盟締結をされるとアメリカを敵に回してしまう。それを避けるために結論を先延ばしにしていたのだが、陸軍からは腰抜けと言われ、国民からは毎週脅迫状が届く。この時代にネットがあったら毎日炎上していただろう。

この作品のすごいところは戦後わずか8年で作られているところ。なので関係者はまだ存命だし、撮影は実機を使ったり、実物の映像を使ったりしているところ。
ただ海軍なのにゼロ戦ではなく隼を使っていたり、敵の飛行機がスピットファイアだったりするのはご愛嬌だ。現在のように何もかも揃っている世の中ではないのだ。

隼の素晴らしい運動性能が見られるし、動いている長門も見られる。

物語はドキュメンタリー風だ。なので物語的な面白さはないが山本五十六名言集はちゃんととらえてあるし、ミッドウェーの大惨敗や山本五十六機撃墜は当時の人には衝撃的だったのではなかろうか??
橋本忍は、後の「太平洋の嵐」でも似たような作品を脚本している。こちらの方は、山本五十六の苦悩に焦点をあて、海軍次官時代から描いている。当時のニュースフィルム、アメリカ軍からの戦闘記録フィルムを借用し、また、「ハワイ・マレー沖海戦」から真珠湾のシーンを流用したりとどちら素材も白黒だからか、割り切って見ると変な迫力があり、変に特撮を入れすぎなかったので見応えがあった。山本五十六の苦悩が大河内傳次郎のわかりやすい演技で見られ、その後の作品にない苦悩しまくる山本が見れる。友永大尉の三船のしゃべり方は、スマートでかっこいい、やはりスターと言う感じです。
真世紀

真世紀の感想・評価

4.0
今年は戦後75周年。手元に何作か、戦記映画が集まったので夏に向けて観ていくことにする。

その第一弾が本作。1953年、東宝による戦後初の本格戦記映画、アメリカ提供の実写フィルムを作中に用いていることがうたわれている。

白黒映画であることも相まって、粒子の荒さで明らかなものなど以外には、目の前の場面が記録映像か、円谷特撮か、判断するのが自分には難しかったですね。作中で描かれている史実から十年余り。従軍した、あるいは戦場に家族を送った人々からしたらつい先日のような出来事を描いた作品であったろう。

大河内傳次郎演じる山本五十六を主人公に真珠湾攻撃、ミッドウェー海戦、ラバウル攻防戦、山本五十六の死までを描く。開戦前、山本は日独伊三国同盟締結に反対。対米戦に繋がりかねないと指摘するも、現況を打破するためにと前のめりな陸軍が陸軍大臣を辞任させ、後任を出さずに内閣総辞職に米内内閣を追い込んだことで同盟締結へ。

皮肉にも意に反した対米戦のために山本は航空戦力での真珠湾攻撃を立案、一年間はお任せください、と早期講和のために乾坤一擲の攻撃に出る。そこでも仮に対米交渉が妥結した場合は指令に従い、引き返すように徹底。

しかし、作戦の成功はさらなる戦いへと山本を追い込む。立案したのは敵航空母艦を殲滅するためのミッドウェー海戦。作戦の目標は徹底して共有されているはずが、現場はミッドウェー島への第二次爆撃を優先したために痛恨の判断ミスが生じる。

整備兵が機体ダメージで片翼にしか、燃料が搭載できぬことを告げるも、髭面の三船敏郎の飛行隊長が「いいよいいよ、半分でいいよ」と気遣い、片道飛行に飛び立っていく様は語り種。

そして、ラバウル攻防戦。自ら前線へ赴き、指揮を取っていた山本は去る前に各基地の巡視を実施せんとする。これから玉砕の運命を待つ兵達の顔をせめて一目見んとの思いだったが、その動静は暗号解読したアメリカの知るところとなっており、ワシントンからの直命で山本の命を奪うべく、双胴の悪魔とよばれたP-38の一隊が襲いかかる。

山本五十六の苦慮に比べ、翻って、ここ数日の敵基地先制攻撃を言葉の言い換えレベルで軽々しく論じようとする安倍政権の戦争への認識の甘さ、軽さには目眩がするのであった。色んな形で戦争を意識し、振り返ること大事だよ。
かぶき

かぶきの感想・評価

4.2
本多猪四郎監督
円谷英二特技監督
初タッグ

今の日本もあまり変わっていないのではないか。

本多監督の、戦争に対する冷徹な視点
そして実際の映像と特撮の違和感のなさは鳥肌。CGには出せない迫力と重さ、編集の巧みさは一見の価値あり。
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