マルキ・ド・サドの本おそろしくつまらなかったんだが、なぜこんなに売れたんだろう?
当時の抑圧された民衆からすると、彼の著した官能小説に一種の解放感を感じたんかね?
内容がかなり卑猥で公に扱いづらい分、映画の歴史に埋もれてしまいそうな作品だけど、視覚から来る肉体的ないやらしさよりも、言葉によって触発されるような文学的なエロスがメイン。
作品のコンセプトはやや取っ付きにくいわりにキャストの面々は豪華。フランス18世紀後半の世界観もしっかり出ていて、あんがい見心地は良かった。
サド公爵は革命という激動の時代に揉まれても、トンデモ医療を受けさせられても、終始一貫して衰えを知らない変態っぷりをお持ちであらせられました。