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THE WAVE ウェイヴのkuのレビュー・感想・評価

THE WAVE ウェイヴ(2008年製作の映画)
3.8
今作は、心理スリラー映画です。

内容は、自由な雰囲気で生徒に慕われるベンガーは、校長の要請で独裁制の授業を担当することに。あまりやる気のない生徒に、「発言するときは挙手して立つ」など独裁制の実験を取り入れようと提案。しかし、ベンガーの予想を超え、独裁制に魅了された生徒たちは、学校外でも過激な活動をするようになり……というもの。

最初はゆるい授業でしたが、発言をする時は挙手して立つ、この授業に出席する人は白シャツにジーンズを着用するというルールを設けることで、日に日に独裁制が増していくのがリアルで怖かったですね。先生も生徒も決して悪気は無いのに、自分たちが特別だと勘違いして、無断で建物に侵入したり、至る所にロゴのシールを貼り付ける所は、まさに「赤信号みんなで渡れば怖くない」に当てはまるシーンでした😓

また、見ている私も同じようにウェイヴの一員になっている感覚があってビックリしました。客観的にみたらマトモであるカロに対して、なんでウェイヴを否定するビラ配りをするのか、周りが白シャツで参加しているのにカロだけは私服で来るのか、と、ちょっと腹が立ったので、自分も知らぬうちに洗脳されていたんだなと思いました🤔

『es』もそうですが、こういう人間の手段心理に着目した映画は個人的に好きですね。周りによって個々の人間が変えられてしまい、心のうちに秘めている本性が露わになるのは、同じ人間としてとても興味深く、それに伴う面白さがあります。今作もそういった集団心理によって過激化していくストーリーなので、気になる方はぜひ🤗
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