パン

THE WAVE ウェイヴのパンのレビュー・感想・評価

THE WAVE ウェイヴ(2008年製作の映画)
4.5
高校で独裁がテーマの授業を行う実験映画。
生徒たちは最初は冗談半分だったのに段々と本気で熱中してしまう…
こういう排他的な選民思想って仲間同士なら団結して虐めを止めたりとかプラス面に働くこともあるんだな。だからこそ恐ろしいんだけど。

そしてこの映画は"あっさりと洗脳される愚かな民衆"よりも"持ち上げられてブレーキが壊れる指導者"を的確に描けてると思う。
段々と周囲から崇拝されすぎて本人も自分がすげー奴だと思ってしまう…という具合に。
映画ミストの宗教おばさんもそんな感じだったよね。

これって現代のインフルエンサーとかYoutuber達にも言える。
自分にとって都合の良い情報ばかり浴びてるだろうし、エコーチェンバー効果って言って似た者同士が集まるコミュニティとかだと余計に感覚が麻痺するだろうね。

それにしてもドイツってこういう社会学実験的なテーマの映画好きだよなー
esとか帰ってきたヒトラーもそうだし。
なんていうかドイツ人はナチスの十字架を背負ってるから「人は追い込まれるとこうなるんだよ!!」って弁解してるような感じがしなくもない。
でも俺はこれからもドイツ映画の大ファンだ。
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