ナツミオ

ロボコップのナツミオのレビュー・感想・評価

ロボコップ(1987年製作の映画)
4.0
WOWOW録画鑑賞
ディレクターズ・カット版
過去視聴も久々の鑑賞

鬼才バーホーベン監督の暴力描写が炸裂するバイオレンスSFアクションの名作。

アカデミー賞編集・音響賞ノミネート、特別業績賞(音響編集)受賞

当時はカルト的な人気を得て、映画シリーズ化。近年リメイク版公開(未見)
TVシリーズ、TVアニメ、小説、ゲーム、CMと超人気キャラとなった。

1987年米作品
監督 ポール・バーホーベン
脚本 エドワード・ニューマイヤー マイケル・マイナー
音楽 ベイジル・ポールドゥリス
出演 ピーター・ウェラー ナンシー・アレン ロニー・コックス カートウッド・スミス ミゲル・フェラー

近未来の米デトロイト市
世界中で犯罪が多発し暴動鎮圧に核兵器が使われる時代。
デトロイトは犯罪の巣窟と化し、警察経営は民間企業オムニ社へ委託されている。
デトロイト西署へ転任してきたマーフィー(ウェラー)は相棒の美人だが腕っ節の強いルイス巡査(アレン)とコンビを組む。
この地区は犯罪者の巣窟で警官の殉職が後を絶たない。労働組合ではストの噂も流れ不穏な雰囲気。

コングロマリット企業オムニ社では重役会議が行われており、No.2で保安担当のジョーンズ(コックス)は将来軍へ納入予定の警察ロボットED-209のプレゼンを行うも暴走したロボットは社員を虐殺する事故が起こり計画は中止。若いモートン(フェラー)は空かさず自身の案を披露し警官のサイボーグ案「ロボコップ」計画が進むが、その為には人間が必要。

マーフィーとルイスのコンビは、クラレンス(スミス)率いる凶悪な強盗一味を追って廃工場に潜入するも、ルイスが襲われ気絶している間にマーフィーは一味に捕まり虐殺される。
死亡したマーフィーは病院へ搬送されるが蘇生術の甲斐なく死亡。
オムニ社のプロジェクトが始動する・・・

バーホーベン監督の日本初公開作品。
過激な暴力描写は、欧米ではR指定されながらも大ヒット。
視聴したディレクターズ・カット版は、カットされた過激シーンを追加。

・オムニ社でのED-209お披露目時の事故シーン。死んだ社員になおも銃撃するED-209。
・マーフィーがクラレンス一味に虐殺されるシーン。
腕を吹き飛ばされ、身体中に乱射され、最後にクラレンスに頭部を撃たれるシーン。
・犯人一味の1人クラレンスが廃工場で危険な廃液に車ごと突っ込んで身体が溶けるシーン
・その後、クラレンスの車に轢かれ身体が四散するシーン
・その他の流血シーン

「ロボコップ」として生まれ変わったマーフィーは過去の記憶は無く一度死亡した為、「彼は法的には死亡した為、人権はない」という設定。
またサイボーグの為、食事は細胞維持のベビーフード、待機時は特殊な部屋でオムニ社に管理され身体状態が管理されている。

ロボコップが起動する時にMS-DOSコマンドが現れるので、当時
PC雑誌ではロボコップはMS-DOSで動いている!と話題になった。(Wikipediaより)

マーフィーの相棒ルイス巡査のフルネーム、「アン・ルイス」にニヤリ。(偶然の一致⁇)

警官ロボットED-209とロボコップの闘いが面白い。
CGは当時としては最先端だろうが、今観ると粗さが目立つも頑張っている。
ロボコップを追い階段を降りられないED-209が恐る恐る足を踏み出して、結局転落するところ。使えない奴‼️ 笑える‼️

バーホーベン監督の暴力描写だけで無く、敵味方がグレーな登場人物達の描写も興味深い。

所々で流れるTV・CMも監督の皮肉が効いていて面白い。
家族でプレイする核兵器ゲームなど。

クラレンス役のカートウッド・スミスの悪役振りと、彼をもビビらせるオムニ社重役ジョーンズ役ロニー・コックスの腹黒い役など脇役も良い。

音楽も、ザ・シンフォニア・オブ・ロンドン演奏の交響曲が意外にマッチ‼️
暫くは曲が耳を離れない。

ノーカット版は、
子供と一緒に観るのは配慮が必要だが、バーホーベン監督作品を楽しめる初期の名作。

「いい腕だ!君の名前は?」
「マーフィー」
ナツミオ

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