デ・ニーロ×ジャン・レノ。ジョン・フランケンハイマー監督のクライム・アクション。
謎のブリーフケースを入手するため、世界中のプロの殺し屋たちが、謎の女の元に集められる。
"No questions. No answers. That's the business we're in. You just accept it and move on. Maybe that's lesson number three."
渋い。サムライ精神をモチーフにしたリアル路線のクライム・アクション映画。娯楽映画ではあるが、監督の過去作『フレンチ・コネクション2』や『ブラック・サンデー』といった政治サスペンス映画のような雰囲気があった。
徹底的にリアルを追求したカーアクションが素晴らしい。特に、石畳のヨーロッパ旧市街を舞台にしたカーチェイスには驚かされた。車載カメラ・ローアングルのショットにより疾走感があったし、ドリフトやカークラッシュにも説得力があった。猛スピードで街中を突っ走る車を、ギリギリで避ける人々の描写が多いのも印象的だった。300人ものスタントドライバーが参加し、80台もの車が破壊されたらしい。
細かい犯罪スキルがいちいちリアル。銃の撃ち方、メモの渡し方、銃弾摘出手術などなど。デ・ニーロの潜入調査シークエンス📸の手際の良さには舌を巻いた。
デ・ニーロとジャン・レノの共演が新鮮。『LOR』ボロミア役のショーン・ビーン、『パイレーツ・オブ・カリビアン』ブーツストラップビル役や『Dune』ハルコネン男爵役のステラン・スカルスガルド、『未来世紀ブラジル』などのジョナサン・プライス、『ジャッカルの日』のマイケル・ロンズデールと、他の俳優陣も豪華。
『007』ファンとしては、直接の共演シーンはないとはいえ、『ムーンレイカー』『ゴールデン・アイ』『トゥモロー・ネバー・ダイ』のヴィランが集っていることも見逃せない。
やっぱり、悪者が乗る車といえば、BMWだわな。
"Whenever there is any doubt, there is no doubt. That's the first thing they teach you."
"Who taught you?"
"I don't remember. That's the second thing they teach you."
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